予想通りに、四国電力から異議申し立てがあり、『仮処分』に対す「異議審」で 広島高裁(三木昌之裁判長)は 2018年9月25日『仮処分』の取り消しを行った。
この勝訴により四国電力は、伊方原子力発電所3号機(電気出力:89万kw)を 本年10月末頃に稼働させる模様である。
この一連の裁判で問題となっていたのは、驚く事に『阿蘇山の噴火のリスク』なのである。
阿蘇山(熊本県) ⇒ 伊方原子力発電所 は、130km 程度である。
確かに阿蘇山は、9万年ほど前に『破局的大噴火』を行っている。噴出した火砕流は、九州中央部を覆い尽したと想定されている。
しかしこの「9万年前の話」は、現状では全くナンセンスな話だと思われます。阿蘇山の『破局的大噴火』に対して、日本政府も熊本県も何の対策も考えていません。
近々に起こる確率は、殆どゼロに近い事柄ですから無理もありません。
それなのに何故、一連の裁判だけでは『破局的大噴火』で大騒ぎしなければならないのか、私にとっては 全くもって不可解な話です。
我々日本国民は、発生確率が殆ど ゼロに近い 極めて僅少なリスクに対しては、いちいち気にしては暮らしていません。
この一連の裁判は、何だか「話のすり替え」が行われたような、気がしてなりません。
本来住民が『伊方3号機の運転停止』を裁判で争うのであるならば,伊方3号機原発の「ハード・ソフトの問題点」・「管理体制や運用機構の問題点」などで争うのが本筋であると思われます。
しかし本筋で争うためには、提訴者の知識・技量が生半可では 四国電力に到底太刀打ちできる筈がありません。
提訴した広島市の住人の中には、かなりの智恵者がいた と考えるのが、順当であると思えます。
殆どゼロに近い『阿蘇山の噴火のリスク』だけで、これだけの裁判を持ちこたえることが出来たのですから 凄いものです。
広島市の住人が、最高裁に提訴しなかったのは、『極めて賢明な選択』でした。
『最終決着させなかった』事に、大きな意義があると思います。
以上
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