2009年11月17日火曜日

無言館


10/20朝上山田温泉を出発。上田市で上田城址を見学後、上田電鉄「別所線」に乗り塩田町下車。バスで「無言館入口」に行く。
 無言館は戦没画学生達の遺作を展示している展示館である。太平洋の島々で戦没して逝った、あまたの有為の若き画学生達の遺作を観てゆくと胸の締め付けられる思いがするのである。
 外に出て胸一杯に空気を吸い込んで秋の信濃の空を見上げた時、もっともっと大きな感傷が込上げて来た。太平洋戦争末期昭和18年に大規模な「学徒出陣」が行われた。無言館に遺作を残した多くの画学生も、この学徒出陣で太平洋の島々に送られたに違いない。しかし「学徒出陣」は画学生達だけではない。恐らくは10万人を超える文系の学生たちが招集を受け、出征して行ったに違いない。そして又その出征学徒の大部分は、勉学半ばの20年余の短い人生を、戦争により終えさせられてしまったのであろう。この10万の学徒達が何を残して散って行ったのだろうか。「きけわだつみの声」である。
 秋の信濃は素晴らしい。
 国破れて山河あり。錦秋の中の無言館。

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