原加盟国は、ベルギー・独(当時西ドイツ)・仏・伊・ルクセンブルグ・オランダの 6 ヶ国であった。
第6次拡大(2013年)まで拡大を続け、現在は下記の 28 ヶ 国(約5億人)となっている。
加盟国
ベルギー・ブルガリア・チェコ・デンマーク・独・エストニア・アイルランド・ギリシャ・スペイン・仏・クロアチア・伊・キプロス・ラトビア・リトアニア・ルクセンブルグ・ハンガリー・マルタ・オランダ・オーストリア・ポーランド・ポルトガル・ルーマニア・スロベニア・スロバキア・フィンランド・スウェーデン・英 である。
非加盟国
スイス(永世中立)・ノールウェー・アイスランド・トルコ(地域的立場が微妙)・ウクライナ・ジョージア・ボスニア ヘルチェゴビナ・コソボ・セルビア・アルバニア・マケドニア・他6国(小国)
1957年に、EEC(欧州経済共同体)が結成された。
加盟国は、ベルギー・仏・独・伊・ルクセンブルグ・オランダ である。
1960年 頃、 EEC に対抗し、英国が主体となってEFTA(欧州自由貿易連合)を結成した。
しかしながら 英国は、「エドワード・ヒース」政権下で、1973年 EEC に加盟した。
1975年英国は、EEC加盟の是非について 国民投票を実施している。
結果は、「加盟を続ける」であった。投票率 64.5%。
賛成 17,378,581 票 67.2%
反対 8.470,037 票 32.8%
1990年 マーガレット・サッチャー(鉄の女)政権下でERM(欧州為替相場メカニズム)に加入した。
1992年 ERM 離脱、結果的に EU共通通貨 ユーロ を拒否した。
英国第75代 デーヴィッド・キャメロン 首相は、2012年 世論で騒然としていた『EU離脱問題』を無視したが、将来の国民投票の可能性は示唆していた。
キャメロンは、2015年の総選挙でも勝利した。
彼自身は EU残留 を支持していたが、与党議員や閣僚は各自の選択に任せると宣言した。更に彼らが公然と、「EU離脱」運動を行っても支障ないとした。
英国の EU離脱 の国民投票は、2016年6月23日に実施された。
有権者総数 46,501,241
投票総数 33,578,016 投票率 72.2 %
離脱 17,410,742 51.89 %
残留 16,141,241 41.11 %
有効票 33,551,983 99.92 %
この結果に基づき、第76代 テリーザ・メアリー・メイ首相(女性)は EU と離脱交渉を行うこととなった。
2017年3月29日、英国はEUに対し『EU離脱』交渉を開始した。
英国は、EU加盟のアイルランドと「英領北アイルランド」との間に 国境問題を抱えており、交渉難航も予想される。
2017年6月8日の英国の総選挙で、与党の単独過半数とはならなかったが、第2次メイ内閣が発足した。
第1回『離脱交渉』は、EU バルニエ主席交渉官 vs 英国 デービス「EU離脱担当大臣」との間で、6月19日 ブリュッセル で行われた。
①離脱交渉は2段階に分けて行う。
②第1段階は、10月の「EU首脳会議」までに完了させる。
- EU市民権の保全
- 離脱清算金の処理
- 北アイルランド国境問題
を優先して協議する。
6月29日、EUが方針説明書を公開。
7月13日、英国が「EU離脱法案」を議会に提出。
12月8日、英国メイ首相と EUユンケル委員長が会談し 第1段階は合意に達したと共同文書を発表。
2018年3月19日、英国とEUは 環境の激変を避けるため 「移行期間」を設けることに合意した。
移行期間は、2020年末までの1年9ヶ月である。
従って2020年末までは、英国の北アイルランドとアイルランドは 実際上ボーダーレス(無国境)である。
しかし英国が EU から完全に離脱する2021年からは、明確な国境線が引かれることとなる。
「移行期間」での上手い運用の智恵で、国境線は「ハードな国境線」とはならないのではないかと、私は希望的な観測をしている。
以上