2011年12月13日火曜日

政治家の品格

日本国憲法が公布されたのは、昭和21113日(日曜|大安:1946年)です。
公布後に誕生した片山内閣以降、現在の野田内閣まで50代(31人)の内閣が誕生しました。これ等の内閣の平均期間は、1年4か月程度で、非常に短いのです。こんな事で腰を据えた政策の実現が本当に可能だったのか、私は大変な危惧の念を抱いています。

現在の政治家には、首相の退陣を求めるだけで、政局作りが最大の関心事と心得る御仁が結構沢山います。これらの御仁の妄動により、内閣支持率の動向を横目に眺めて、首相の椅子のたらい回しが行われるようになりました。平均的にみれば、首相の座は一年余でたらい回しされています。こんな為体(ていたらく)では、日本の将来は誠に暗澹たるものとなってしまいます。

日本では、市・町・村の首長は住民の直接投票で選出され、任期は4年です。都道府県知事も直接選挙で選ばれ、任期は4年です。
ところが、日本国の首相は、国会議員の投票で決定され、任期が定まっている訳ではありません。但し首相は衆議院議員ですから、任期は最大でも4年です。

政治とは、国家百年の大計を案じ、今何をなすべきかを決め、国民の歩む方向を示す事が本道です。3/11の東日本大震災を受け、被災者の救済と復興は急務です。更にこれに加えて、国家百年の大計のために、今なすべき事を決めなくてはなりません。
これからは、政局作りに奔走する政治家よりも、政治の本道を歩む政治家を育てる事が大切です。

昔はともかく現代では、首相は国民の直接選挙で選ぶのが、最も相応しいと私は信じています。日本国政府の首長は、日本国民の直接選挙で選ぶというのが、首長の選び方の首尾が一貫していて明快でしょう。首相の任期は4年であり、腰を据えた政策が行えます。しかし、このためには憲法の改定が必要であり、実現は容易ではありません。

憲法第9条の『戦争放棄』は、言葉遊びの拡大解釈で、防衛省と自衛隊を作ることが出来ました。
自衛隊は「軍」ではなく「隊」である。「戦力」ではなく、「自衛力」である。『交戦』ではなく、『有事』である。

首相の国民直接投票制度は、こんな言葉遊びだけでは実現不可能です。本気を出して憲法改定を進めなければなりません。
政治家の品位を保つために、まじめに憲法の改定運動を始めましょう。